コラム

MA活用が進む今こそ、スポット施策の重要性を再確認

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MA(マーケティングオートメーション)の活用を進めている中、MAの文脈とは全く異なる視点でスポット施策の重要性を再認識する機会が重なりました。

*以降、主にB2CにおけるMA活用、より具体的には営業担当者が相対せずに売上を立てる事業におけるMA活用を想定して記載しています

一見、せっかくMAを活用してユーザの行動に合わせたマーケティング施策にフォーカスしているのに、何故、スポット施策なの?と思われるかもしれません。

しかしながら、MA活用が進み、ある種、MA活用そのものが目的化、テーマ化している雰囲気を感じる今だからこそです。

MAを活用したマーケティング

MAを活用したマーケティングは、基本的にユーザの行動や状態変化をトリガーにして予め用意されていたアプローチが自動で行われる施策です。

例えば、
・ECでカート放棄顧客へのフォローメール
・自動車保険で更新月前の更新促進メール
・B2B向けクラウドサービスで無料試用期間終了後の有料会員化促進DM
・B2Bで資料ダウンロード等によりスコアが高まった直後にインサイドセールスによるアウトバンド
など、ユーザの何らかの行動や状態変化をトリガーとして施策が走ります。

#状態変化と呼んでいるのは、上記のスコアが一定値に達した場合や、最終ログイン日から90日経過など、ユーザの行動そのものではないトリガーも存在するためです。

上記のような施策を検討していると常に
・トリガー(いつ、誰に)
・コンテンツ(何を)
・チャネル(どうやって)
を考えます。

ユーザ、一人一人に合わせたOne to Oneマーケティングが究極の目標です。

スポット施策の重要性

ただ、ユーザの行動に基づかず企業側の都合でアプローチするスポット施策は、One to Oneマーケティング(MAの活用)に逆行するように思えてしまいます。

しかしながら、One to OneマーケティングもMA活用も手段であって目的ではありません。

最終的な目的は売上の最大化、利益の最大化、LTVの最大化です。

その目的を達成する上で、キャンペーンや季節性のある訴求をスポット施策として実施する価値は十分に存在します。

例えば、
・旅行会社におけるGWの海外旅行訴求
・ファッションECにおける冬物スタート訴求
・百貨店における冬のボーナスシーズンを狙ったキャンペーン訴求
・保険会社における保険料値上げ前の駆け込み訴求
・銀行における4月の新社会人向け積立投資(iDeCo等)訴求
などです。

業界や商品によって「この時期によく売れる」鉄板のタイミングがあります。

MAの活用ありきでマーケティング施策を検討していると、ユーザ個別のタイミングにばかりフォーカスしてしまい、こうした業界や商品全体としての適したタイミングを見逃してしまう、または検討から外してしまう事があります。

バランスが大事

MA(マーケティングオートメーション)ならではの施策も重要です。

ただし、会社や事業部の売上や利益にコミットしたプロジェクトを推進していると、「MAとか関係なく、このタイミングで大々的にユーザに訴求すべきでは?」という発想が生まれてきます。

そこで「MAありき」の発想でスポット施策を却下せず、結果に結びつくなら積極的に実施するという変化が必要になっていると感じています。

非常に当たり前のことを言っていますが、実はMAを導入してOne to Oneマーケティングを推進するという方針と相反するように見えてしまい、社内的になかなかスポット施策を企画・実施しずらい環境も少なくありません。

最適解へ向けてベクトルをOne to Oneへ向ける事は間違っていませんが、ある程度進んだ時、そのベクトルの傾きを少し緩める組織マネジメントも必要ではないでしょうか。

著者プロフィール
大室 州
株式会社Finsight 代表取締役
MA、アドテク、アクセス解析など、マーケティングテクノロジーとデータの活用を軸に事業企画やコンサルティング業務に従事し、2016年10月に株式会社Finsightを設立。

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